アイザワさんとアイザワさん

「ほんとも何も、木村くんにはきちんと『お返事』したし、相澤『店長』とはどんな関係でもないでしょ。」二人を交互に見ながら言葉を返す。

「それに……小山さんはお顔を見てるだけで満足ですからねー。さすがに人様の彼氏に手は出しませんって。」


私の言葉を聞いて、陽介さんと木村くんが驚いた表情になった。

「それ、どういう意味?」と陽介さんが聞く。

……言っていいのかな?二人は知ってると思うけど。

私はこっそり、周囲のテーブルに聞こえないような小声で言った。

「……だって、小山さん、志帆さんと付き合ってますよね?」

違うかな?でも私の目にはそう見えたんだけど……。


「凄い!お客さんで気づいたの、初花ちゃんだけだよ、きっと。」と陽介さんが言った。

あ。やっぱりそうなんだ……。


「お気に入りの人に彼女がいる、って分かってて通い続けてんのか?やっぱりお前の『萌え』は俺には分かんねぇな。」と、呆れたように相澤が言った。


理解不能で、けっこうです!!


「さっさと食べないとアイスが溶けますよ」

私は相澤の言葉を無視して、さっさとケーキを食べはじめた。


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