理屈抜きの恋
「差別だと思うから差別なんです。私はそんなつもりで言ったわけではありません。」

「そう?じゃあ、どんな意味で言った?」

挑発的な瞳は明らかにこの状況を面白がっている。
でも、そんなあからさまな挑発に乗ってたまるか。

「正月と大晦日を同じにするな、という意味です。婚活パーティーだって、披露パーティーだってそれぞれがそれぞれの特別な日なんです。」

「ふーん。」

そう言いながら値踏みするような視線を寄越したことに一気に気分が悪くなり、顔を逸らしたくなった。
でも、それをしなかったのは、自分が間違ったことを言ったと思わなかったから。

「なるほどね。面白い。」

「面白い?面白いってなんですか?訂正してください、って言っているんですよ?!」

「そんなに怒るなよ。俺が悪かったから。訂正するよ。披露パーティー楽しんで。」

自らの過ちを即座に認めたその潔さに面食らう。
まさかあっさり悪かった、と言うなんて。

なんだかしっくりこなくて、去ろうとする男性の腕をがっしり掴む。

「な、何だよ?」

< 20 / 213 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop