理屈抜きの恋
「さて、と。」
8人分の名前は集まった。
手元の用紙から周囲に目を向けると、会場内は本当に集団合コンと化したのではないかと思うほど盛り上がっている。
変な男性相手に無駄な時間を過ごした私には、そこに入り込む余地はなさそうだ。
結果、私の行きつく先は食べ物しかない。
壁側に移動し、さっき食べた中で一番美味しかった伊勢海老をお皿にたっぷり盛り、口いっぱいに頬張る。
うん。伊勢海老、やっぱり美味しい。
いくらでも食べられそう。
「幸せ。」
「撫子は花より団子か。」
「ぅあ?も、最上ふん!」
背後から聞こえた声に振り返ると、苦笑いをしている最上くんが立っていた。
「口いっぱいに詰め込むなよ。ほら、飲み物飲め。」
渡されたビールで一気に食べ物を流し込むけど、胸につかえてしまい、胸元を叩く。
すると、見兼ねた最上くんが背中をポンポンと叩いてくれた。
「こういうとこ、撫子は子供っぽいよな。見た目は大人びて綺麗なのに。」