体から堕ちる恋――それは、愛か否か、
「ずっと嫌いも何も、あなたのことなんて、私も覚えてなかったもの。でも今、思い出して嫌いだったなって思っただけ」

「なんだよ、それ。で、誰だよ、お前」

「だから名前言っても憶えてないでしょ」

「いいから言ってみろよ」

「言わない」

眉間にしわを寄せ、「ちょっと、いい加減にしなよ」と、由美が割って入る。

「あ、佐々木由美」と、優が首をのばす。

由美のことはフルネームで覚えていた。

けどその後に「お前、えらい太ったなー」という一言で、由美からも「あんた、15年たってもサイテーね」と睨まれた。
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