体から堕ちる恋――それは、愛か否か、
「そうなんですか?」

なぜそんなことを彼女は知っているのだろうか。その疑惑が百合の顔に宿されたことを確認してから、
「実はね、うちの娘が……あらやだ、まだ口止めされていたんだったわ……」
と勿体つけて、でも結局は
「百合さん、まだ秘密にしておいてね」
と言ってから、本当は話したくてうずうずしていた内緒話を明かした。

「実は綾香が……あ、うちの娘、綾香って言うんですけど、綾香が優さんと同じ会社にお勤めしていて、以前から優さんとお付き合いしているの。でね、いよいよ結婚するっていうから。それなら娘から優さんに頼んでもらえば特別に入れてもらえるんじゃないかしらって思って」
「え?」

随分な遠回りだったが、ようやく話がつながった。

そしてまさかが、ほぼまさかの通りだったことに百合は驚いた。物凄く驚いた。
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