体から堕ちる恋――それは、愛か否か、
沼田がSOSを頼み、レスキューが大きな浮き輪を持って子供の両親と共に到着した時には、美弥と優と子供は岸に上がっていた。

ホッとして泣き出した子供を母親は「大丈夫、大丈夫?」と言って抱きしめ、その横で父親は「有難うございます。本当に有難うございます」と、優と美弥に泣きながら頭を下げた。

「お子さんからは目を離さないように。あとライフジャケットを着せた方が安心ですよ」

疲労感のせいでぶっきらぼうにいい、美弥はその場に座り込んだ。


「大丈夫かよ?」と言いながら隣に座った優に「大丈夫だけど、ものすっごい疲れた」と答え、美弥はそのまま大の字に寝転んだ。

日で焼かれた小石が背中に熱い。

でも、気持ちがいい。

気持ちいいけど、紫外線、もろ顔に浴びまくってるなあと気になった心中を見透かしたかのように、「あんなに紫外線は大敵とかいっておいて、そんな無防備に大の字になっていいのかよ。シミができるぞ」と、優が美弥の顔を覗き込み、「ほら、ここにも、ここにも」と、上から頬をつついた。
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