囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~
「あの時は酔ってたし、その辺の気持ちも緩んでたんだと思うわ。
それに、私はそういう関係になったって言いふらすような女でもないし、安心して手が出ちゃったんじゃない?」
花岡さんが本当にそういうタイプだろうかという事には疑問が残る。
だって、そんなの真っ先に言いふらしそうだし。
だけど……今は及川との事が事実なのかの方が気になって、それどころじゃない。
及川が、社内の人に手は出さないだろうって思うのは本当だ。
それに、花岡さんみたいに最初から自分に好意があるってバレバレの人を選ぶって事もまずない。
どういう角度から判断したって、花岡さんの嘘だ。
……とは思うものの。
自信満々に、及川とはそういう仲だって言われちゃえば……不安だって出てくるもので。
花岡さんスタイルいいし、顔だってキレイだし。
そういう、不安を後押しするような事がポンポンと頭に浮かんで、気持ちを掻き立てる。
何も言えないでいる私に、花岡さんは薄笑いを浮かべて続けた。
「でも、なに? さっきの。社内の女には面倒くさがって手出さないっていうやつ。
それ、暗に自分は特別だとでも言ってるみたいに聞こえるんだけど。ちょっとうぬぼれすぎじゃない?」
細かい棘をたくさんつけた言葉に刺され、すぐに言葉が出なかった。