囚われロマンス~ツンデレ同期は一途な愛を隠せない~
「ああ……だからこんな酔うまで飲んじゃったの? 珍しいなって思ってたんだ」
「だって、ちゃんとした喧嘩とか初めてで……今日、部屋来る予定なんだけど、もし帰っていなかったらどうしよう……とか思ってたら、なんか」
「はは、情けないけど」と力なく笑う小田くんに、まぁ確かに情けなくはあるけど……と思いながらも、呆れて笑う。
「本気で好きだと、小さい事が心配になっちゃうもんね」
「そうなんだよなー……」
「でも、だからって帰らないわけにもいかないしね」
苦笑いを浮かべて「だよなー……」と呟いた小田くんに、「小田くんの怖いって気持ち、分かるけどね」と笑いかけると。
小田くんはまた泣き出しそうな顔をして、「深月ぃ……」と情けない声で呼ぶ。
なんか……普段、我を忘れるほど飲まないから気づかなかったけど、小田くんって泣き上戸かも。
そんな事を考えながら、それでも歩き続けていた時、不意に小田くんがカクンと膝から崩れそうになるから、咄嗟に支えようと前に回り込んで……。
でも、覚悟していた重みも衝撃もないから不思議に思って見上げると。
小田くんを後ろから羽交い絞めみたいにして支える、及川の姿があった。
「酔いすぎだろー、小田」と呆れたみたいに笑う及川に、「二次会どうしたの?」と慌てて聞く。
及川は二次会参加メンバーと一緒に、違うお店に向かったハズだ。
なのになんで。