恋した責任、取ってください。
そうして悠斗くんと試合の合間、合間にちょこちょこと会話を挟みながら第3クォーターを観戦し終えると、次の最終第4クォーターまでの短いインターバル中、ふとこちらを見上げた大地さんと目が合ったような気がした。
すると大地さんがしっかりとこちらを見て口元に緩く弧を描いたので、どうやら私の気のせいではなかったらしい。
けれど何かに気づいたようで、すぐさまその顔が険しくなる。
「なっちゃん。大地、なんで手をパタパタさせてるの?」
「さあ……でっかいホコリとか舞ったのかな?」
なんて悠斗くんと不思議がっている間にも、遠目から見ても大地さんの眉間にどんどんしわが刻まれていく。
なんでそんなに不機嫌なんですかと悠斗くんと一緒になって首をかしげると、とうとう額に手を当て、ふるふると頭を振られてしまった。
……あ! あああ!
ここまでされれば、鈍すぎる私にもようやく察しがつく。
「ご、ごめん、悠斗くん。ちょっとだけ離れとこっか」
「もしかして大地、僕にやきもち?」
「いや、あはは……。ど、どうだろう……」
ああ、なんて私はアホなんだろう。ホコリって、そんなの落ちてるわけないじゃない。だってピカピカにモップを掛けたもの!
お茶を濁しつつ急いで悠斗くんと距離をあける私に、インターバル終了のブザーが鳴り、肩にかけていたタオルをベンチに投げてコートへ向かう大地さんの冷ややかな視線が容赦なく突き刺さったのだった。
*
そういうわけで、終わってみれば、ホーネットとの1戦目は【113―64】と第1クォーターからの流れを渡さなかったブルスタが、先々週からの3連勝を4に伸ばした。
中でも、試合終了後に大地さんと葛城さんがひしと抱き合っていたのが、とにかく印象的で、そんなふたりの姿に胸が熱くなったのと同時に、本当によかったなと改めて心から思った。