恋した責任、取ってください。
息を吐きながらなんとなく夜空を仰ぐと星が見えて、ザワザワしていた胸が少し静まる。
ここは都会といっても郊外で、私の田舎よりは星の数は少ないけど、それでも目を凝らさないと見えない小さな星もここでなら見える。
春の終わりを感じる5月下旬。
時折吹く季節の変わり目らしい緩やかな風が、公園を囲むようにして植えられている木々の葉をサワサワと優しい音で揺らしていく。
6月に入ったらすぐに植樹イベントだなぁ。
葉の擦れる音を聞いたからだろうか、ふと仕事のことが頭に浮かんで、またブルスタ選手の皆さんに会える嬉しさがじんわり胸に広がる。
これはサポーターの人たちとの交流を主な目的とするイベントの一つで、楽しく木を植えて地球を守ろう!というのがコンセプトだという。
毎年大勢の人が参加してくれる人気のイベントだそうで、私としては、久しぶりに選手の皆さんと顔を合わせられる嬉しさのほかにも、運営側の一人として関わる最初のイベントだから、そういう面でも気合いが入っている。
すると。
「さっきはごめんね」
「……へ?」
サワサワと音を立てていた葉が再び静かになるのを待っていたように大地さんが口を開いた。
なんで急に大地さんが謝るんだろうと不思議に思って夜空から隣へ視線をずらすと、大地さんは眉を下げて申し訳なさそうにこちらを見ていて、ただ目が合っただけなのに顔が火照る。
1時間もかけて送ってもらっている上に介抱までしてもらって、謝るなら私のほうだ。
なのに、なんでだろう?
首を傾げると。
「いや、つくづく小さいってヤツ。俺、思ったことをそのまま言っちゃうから、よく恵麻に怒られるんだけど、それでなっちゃんも、ちょっと機嫌が悪かった。違う?」
目を逸らすことなく、そう問われた。
あんまり真剣な目だったから一瞬ポカンとしてしまったけど、すぐに首と手をブンブンと振って、私はそこに言葉を乗せる。