汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)
「あ……っ!ねえねえ!みんな!」


 何かに気が付いたのか、突然、みんなよりも一回り大きな大上さんの声に、みんなのガヤガヤとした声が一瞬にして掻き消された。どうしたのかと、誰もが彼女の方を向く。


「みんなは、ここで目覚める前の記憶って……ある?」


 真剣な表情を浮かべた彼女の口から、そんな質問が投げ掛けられてきた。

 ここで目覚める前の……最後の、記憶?
 僕は一体、何をしていたんだっけ?

 必死に頭のモヤを振り払いながら、ここで目覚める前の記憶を思い出そうと必死に頭の中を動かし、過去の出来事たちを手繰り寄せる。

 たしか……風子のことを侮辱する狼谷くんと壱壁くんがいて。授業が始まるからと日比野先生が教室に入ってきて、出席を取って。いつものように学校で授業の数々を受けたあと、急に激しい眠気に襲われて……。それから……──それから、目を開けると、ここにいた。


「放課後、急激に眠くなった」


 ぽつり。僕が何気なくその言葉を零す。

 ──そうだ。放課後になって、急に抗えないほどの眠気が僕に襲いかかってきて、意識を失うように眠ったんだった。そして、次に起きたら、ここにいたんだった。

 ……ん?

 強い視線を感じてふと周りを見ると、クラスメートのみんなは何か驚いたように目を見開き、僕の方を向いている。

 ……あれ?
 僕、今、変なことを言ってしまった……?


「……それだ」


 誰かが僕と同じように、ぽつりと呟く。


「そうだ。俺もそうだった。放課後、堪えられないほどの眠気が急に襲ってきて……」

「私もだわ」

「……俺もだ」

「私もです!」


 えっ……?
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