汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)
「もう食っちまったもんは仕方ねーだろ」
「で、でも……!」
「ピーピーうるせぇな、東」
「うぅ……」
普段はよく一緒にいてつるんでいる彼らが、こうしていがみ合っているのは初めて見るかも……。まあ、ほとんど壱壁くんの方が折れたり狼谷くんに合わせたりしているから、いがみ合うだなんてことが起きなかっただけなんだけれど……。
「まあまあ。でも、確かにそうだな。何が原因で眠ったのかって過去のことを考えるよりも、今は、まずは〝これから先、どうするか〟を考えた方がいいかもしれない」
「……ちょっと待ってよ」
上杉くんがうまいことふたりを落ち着かせ、次の話を進めようとした時……突如、坂口さんが顔を真っ青にして口を開く。
「みんなが同時に眠ったっていうなら、同じ教室にいた日比野先生はどうしたっていうの?!」
「──っ!」
さっきの〝対象者か、否か〟の話に引き続き、再び日比野先生の名前が出た。けれど、坂口さんが顔面蒼白させながらもその名前を出した理由が、よく分かる。
だって、日比野先生もカレーを食べているはずだ。日比野先生が、自分の机で食事をしているところをしっかりと見ていたわけじゃないけれど、ずっと教室にいたし、食べていた……はず、なんだ。
本当に睡眠薬が原因で僕たちが眠ってしまったのなら、日比野先生も同じように同タイミングで眠って……この部屋に連れてこられてもおかしくない。いないということは、やっぱり日比野先生だけを放置して僕らだけを誘拐した。あるいは──。
「──まさか、日比野先生が私たちを誘拐したっていうわけじゃ、ないよね……?」
……疑いたくはない候補の発言が、引き攣った顔をしている由良城さんから放たれた。
「で、でも……!」
「ピーピーうるせぇな、東」
「うぅ……」
普段はよく一緒にいてつるんでいる彼らが、こうしていがみ合っているのは初めて見るかも……。まあ、ほとんど壱壁くんの方が折れたり狼谷くんに合わせたりしているから、いがみ合うだなんてことが起きなかっただけなんだけれど……。
「まあまあ。でも、確かにそうだな。何が原因で眠ったのかって過去のことを考えるよりも、今は、まずは〝これから先、どうするか〟を考えた方がいいかもしれない」
「……ちょっと待ってよ」
上杉くんがうまいことふたりを落ち着かせ、次の話を進めようとした時……突如、坂口さんが顔を真っ青にして口を開く。
「みんなが同時に眠ったっていうなら、同じ教室にいた日比野先生はどうしたっていうの?!」
「──っ!」
さっきの〝対象者か、否か〟の話に引き続き、再び日比野先生の名前が出た。けれど、坂口さんが顔面蒼白させながらもその名前を出した理由が、よく分かる。
だって、日比野先生もカレーを食べているはずだ。日比野先生が、自分の机で食事をしているところをしっかりと見ていたわけじゃないけれど、ずっと教室にいたし、食べていた……はず、なんだ。
本当に睡眠薬が原因で僕たちが眠ってしまったのなら、日比野先生も同じように同タイミングで眠って……この部屋に連れてこられてもおかしくない。いないということは、やっぱり日比野先生だけを放置して僕らだけを誘拐した。あるいは──。
「──まさか、日比野先生が私たちを誘拐したっていうわけじゃ、ないよね……?」
……疑いたくはない候補の発言が、引き攣った顔をしている由良城さんから放たれた。