生贄投票
「とにかく、何でもいいから、このボタンを100万回押さなきゃならないのよ!」


「100万回?」


「そうよ。一人じゃ無理だと思うから、あなたも手伝いなさい。いいわね」


何をどう手伝えばいいのか分からないけれど、母の必死な訴えだけに、孝史も真顔で頷いた。


「お母さん、あなたのご飯の用意をしてくるから、その間代わっててちょうだい」


「え、ぁ、うん。それはいいけど、どうすればいいの?」


「この許しを請うってところを押し続ければいいから」


孝史は母に、姉のスマートホンを押し付けられた。
< 144 / 827 >

この作品をシェア

pagetop