生贄投票
中央町は姉の通う学校の近くだから、自転車で行くと一時間近くかかる。

病院についた孝史は、どこに行けばいいのか分からなくて、母に電話をかけた。


『もしもし』


電話に出た母の声が明らかに泣いている。


「今病院に着いたんだけど、どこにいるの?」


『孝史か?』


電話に父が代わって出た。


このとき孝史は直感で、姉はすでにこの世にいないんじゃないのかと思った。
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