生贄投票
『ピーンポーン』


インターホンのチャイムの音に、岩田華音はビクっと反応した。


昨日からずっと、華音は自分の部屋に引きこもり、膝を腕で抱えて、丸まったた状態で震え続けている。


一日中、ほとんど華音はこの体勢だった。


怖くて怖くてたまらないのだ。


昨日両親に頼んで、携帯電話の契約を変更した。


これできっと、あの変な投票から逃げ出せるに違いない。


そう思っての決断は、どうやら成功だったらしく、昨夜は投票画面が来なかった。


ただ……クラスメイトたちを裏切ってしまったという想いが強くて、誰とも連絡を取っていない。


ほとぼりが冷めるまで、ずっと学校を休むつもりだけど、おそらくそれは、両親が許してくれないだろう。


今日は体調不良を訴えて、休ませてもらえたけど、そうでなくてもうるさい母が、長期の休みなんか許すはずがない。


かなり精神的に追い詰められているときの、インターホンの音だったから、華音は死ぬほど驚いたのだ。
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