生贄投票
やがて夕方になり、順番に入浴をすることになった。


美奈都は母に電話をかけて、自分の提案のせいで、涼子が生贄に選ばれたことと、その涼子を救うために、外泊したい旨を伝える。


放任主義の今治家。母は深く追求することもなく、簡単に了承してくれた。


「ねぇ一緒に入る?」


涼子がタップを続けながら聞いてくる。


修学旅行のときに、大浴場に一緒に入ったけど、家風呂はちょっと恥ずかしい。


「みんなで一緒に入ると、タップする人がいなくなっちゃうでしょ」


「あっ、そうか」


「私がタップしてるから、アムと二人で入っておいでよ」


「いいの?」


「うん。ごゆっくりどうぞ」


美奈都は笑顔で二人を送り出した。
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