生贄投票
時刻はすでに9時半を回っている。


途中から外灯さえなくなったから、二人はスマートホンの明かりだけを頼りに歩いていた。


「あれだな」


しばらく歩いたところで、山の中に一軒の家がポツリと浮かび上がる。平屋造りの一見ログハウスを思わせるような造り。


「電気点いてるね」


「そうだな……」


修太は頷いた。


罠だと思っていたから、真っ暗な家を想像していたのだ。


家の前まで来たところで、修太は涼花にメールを送ることにした。ここまで来てしまったので、普通に会話をすると、家の中の人物に聞こえる可能性があると思ったのだ。
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