生贄投票
「マジかよ……」


晃司が顔を歪めた。床に倒れた伊藤は、まるで体中のエキスを吸い取られたように、干からびていてピクリとも動かない。


視線を伊藤から、モニターに向けると。モニターの中から再度手が伸びてきた。


「うわぁああああああああああ」


それを見た将也が悲鳴を上げる。


腕が出て頭が出て、段々と身体が出て来る。


叫んで逃げ出したくても、身体を縛られているので逃げ出せなかった。


ついにありさがモニターから出てきてしまった。


ありさはゆっくりと立ち上がると、恨めし気な顔でこっちを見まわす。


「先生!」


猿轡を噛まされたまま、修太が叫んだ。
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