生贄投票
「まぁ、気にしなくても大丈夫だろ」


修太は心に引っかかっている不安を、払拭したくて、自分に言い聞かせるように笑顔を作る。


「いや、でも、伊藤じゃないってことは、誰かいるんだろ?」


晃司はさらに食いついてきた。


「まぁ、そういうことになるんだろうけど」


「じゃあもしかしたらまだ続くんじゃねぇのか?」


「それは……」


伊藤武弘が死んだことにより、復讐という動機のある者はいなくなったはずなのだ。


「でも、他に俺らに恨みを持ってるヤツはいないはずだし……」


「じゃあ伊藤が誰かに頼んで、プログラムを作ってもらっただけで、もう大丈夫ってことか?」


「たぶん……」


修太は口ごもった。
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