生贄投票
「おっかしいなぁ、昨日も来たのに何で迷っちゃったかなぁ」


美奈都のうちに到着するなり、涼花がニヤッと笑う。


「涼花」


「ん?」


「有り難う」


「ちょ、何だよそれ」


「だって、わざわざ来てくれたから」


「わざわざってことはないよ」


「そう? ならいいんだけど」


「アタシがさぁ……会いたかったんだよ」


「涼花……」


「タマオの次に得票数が多かったのアタシじゃん。ってことは、次の生贄はアタシだからね」


涼花はいつもの冗談を言うときとは違い、本当に悲しそうな顔をした。
< 659 / 827 >

この作品をシェア

pagetop