生贄投票
何が起きたのかまったく分からなかった。


背中が焼けるように痛い。


亮平は身体を反転させる。


あの可愛い怜の顔が、悪魔のように歪んで見下ろしていた。


その手に血の付いた果物ナイフが見える。


「た、た、助けてくれ」


「助けてくれ? 晃司を殺しておいて、助けてもらえるなんて本気で思ってるの?」


「違う。俺は殺してない」


「よく言うよ。アンタ晃司に投票してたじゃない」


怜は鬼のような形相で、亮平を睨んだ。
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