愛の音〜ainone〜
一目惚れした靴を購入して、
ショッピングモール内を
手を繋ぎ歩き回る。
「隼人!隼人見て見て♡
風鈴だってよーー♡」
「風鈴?久しぶりに見たなぁ」
「しかもこれ
自分でガラス部分に絵描いて
デザイン出来るんだって♡」
「もしかして…やりたいの?」
乗り気じゃない隼人を
強引に説得して
風鈴作りの説明を受けた。
「それでは時間制限などありませんので、ご自由にお楽しみ下さい」
説明が終わりふと右側を見る。
眠そうな隼人の肩を叩いた。
「ちょっと!
せっかくの機会なんだから
オリジナルの素敵な風鈴を作ろうよぉ♡」
「俺はもうデザイン決まってるから!」
そう言って素早く専用絵の具で
雑に何かを描いている。
"もっと考えてやってくれたら
いいのに…滅多にできない事なんだからぁ…"
小さな不満をココロにしまった。