Focus
とどろき
野次馬になってしまうが、一緒に働いている人達に何かあったのなら、誰であれ心配だ。
「行ってみよう」
ミオもこくんと頷いた。
動いていた人は、あちこちに固まり、とある人達を中心にして人垣を作っていた。見える所まで近寄ると、それは沙那さんと御山さんだった。
ドキンと胸が締め付けられた。普通に話しているだけなら、こんなに人が集まる訳がない。
固まってしまった俺を気づかうように、ミオが腕に手をかけてきた。