Focus

「いきなり山並さんのレベルは難しいのですが、時間が空いた時にあちこち見て回ってもいいでしょうか。それでいいならお受けします」


品川さんは笑って手を差し出した。



「それならいつでも。当日はご新郎、ご新婦を支えるスタッフとしてお互いに研鑽いたしましょう」

あたたかな小さな手を強く握りしめた。

「仲間としてよろしくお願いします」



品川さんも営業ではない笑いを浮かべた。

< 6 / 229 >

この作品をシェア

pagetop