いい加減な恋のススメ
あぁ、やっぱりこの人はもう!どれだけ私の事を掻き乱したら気が済むのだろうか!
「まぁ、それがそういうことじゃねぇの」
気恥ずかしいのか濁しまくった彼の言葉に不本意ではあるが胸が高鳴る。もう私は彼の言葉であれば何でも嬉しくなってしまうのかもしれない。
何かの病気だ。
「で、どうすんの?」
「へ?」
彼は私の事を見上げて得意気に足を組み直した。
「俺の彼女になりたいの?」
そう憎たらしい口調で告げる彼に私は屈すると、胸がぎゅうと縮まる想いで言葉を発した。
「なり、たいです……!」
彼はその言葉に不意を突かれたように目を丸くした。しかし直ぐにニヒルな笑みを浮かべると私の腕を引っ張って自分の隣に無理矢理座らせた。
変な体勢のまま横に抱き締められた私の顎に指を置くと、彼は私の瞳の奥を見つめているかのように私のことを見た。至近距離で見る彼の顔はやはり世界で最も格好よく思えた。
「いいぜ、してやるよ」
俺の女に。
そう言って落とされたキスは、深く深く、奥底まで堕ちていくようなものだった。