いい加減な恋のススメ
「でもそれおかしくない?」
折角気持ちを入れ換えようと一心不乱にタマゴサンドを食べていたのに川西先生のその言葉に連れ戻された。
「だって、人を好きになる瞬間なんて誰にも分からないんだから」
「……」
私はその言葉にハッとあることを気付かされながらも考え直して、
「そんなの、分かんなくていいです」
と、呟いた。
そんな私に対して川西先生は「まぁまぁ」と、
「今回はあんな格好いい男の人とできてラッキー程度に思っておけばいいんだよ」
「そ、そんなの思えるわけ……」
「えー、じゃあ私幸澤先生狙っちゃおうかなぁ」
「え、」
「歳上の男の人ってクールで格好よくない?アタックしてみようかなぁ」
「っ……だ、」
駄目です!、と答えると川西先生がピタリと動きを止めてこっちを見た。
私ってばいきなり何を口走っているんだろう。
「ち、ちがっ……そういう意味じゃなくて」
「そういう意味じゃなくて~?」
「っ……だから、あの男はスッゴクいい加減だからおすすめはしませんってことです!」
そうだよ、彼女でもない女と寝るような男だもん。きっと彼女が出来ても浮気とかも出来るんだわ。なるべく私はあの人の被害が他の人へ及ばないようにしないといけない。
た、ただそれだけだもん!
「幸澤先生はやめておいた方が」
「Mr.幸澤がドウカシマシタ?」
「え?」
後ろから声が聞こえたと思ったら私と川西先生の間から顔を出しているリック先生。