わがままなキッス☆ 【短編】
『はずかしいよぉ…』
「大丈夫。誰も見てないし。」
僕がまだもじもじしていると…
「キスしてくれなかったら
結婚してあげないからねっ!」
いつも僕が大きくなったら
君と結婚するんだって
言ってるから…君は
意地悪そうな顔で僕をおどす。
『それはこまるよ…』
「じゃあ、キスしよっ!」
『…キスしたらホントに
僕と結婚してくれる?』
「うん、する!」
『約束だよ…』
…チュッ
僕たちはキスを交わした。
君は満面の笑顔を見せる。
僕は少し照れながら
君の手をぎゅっと握った。
ずっとこの手を離さない…
僕には君がすべてだった。
まだ5歳だった頃の
僕たち……
あれから12年が過ぎた………
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