あ い の う た <実話>

ま ほ う

ライブが終わっても全然興奮が冷めなかった。


ドリンクのチケットで交換したジュースを飲みながら、
あたしと麻美は言葉で表すことのできない感激を

『やばい!』

『やばくね?』

『やばいよ』

『やばいだろ』

と確認し合ってた。




『これ…うちらハマるよね…?』
麻美が言う。


『…確実に、笑』




二人だけに通じる価値観。
言葉を交わさなくても
同じように感じてる。




帰りの電車の中、
あたしたちはライブハウスでもらったフライヤーを見ながら、自遊人の次のライブ予定を調べてた。






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