未知の世界2

あれからいつのまにか寝ちゃった。





気づくと夜の6時前。





だいぶ体が楽になった。






そろそろ起きて、夕飯とお風呂の準備しなきゃ。




ご飯は冷蔵庫にある野菜とお肉で中華風に炒め、ご飯やお味噌汁に、ほうれん草のおひたし。





一通り下準備をして、お風呂掃除へ。




全て終わり部屋に戻ると、やっぱり疲れてたのか、また寝てしまった。





次に起きると、時刻は夜の9時。





先生、もう帰って来たかな。





とボーっとしながら起き上がり、リビングへ。




晩御飯が仕上げられていた。





「おかえりなさい。」







と言うと、パソコンにむかっていた先生がこちらを向いた。





「ずっと寝てればよかったのに。






無理するな。」     





といい、立ち上がり、キッチンに向かった。





私もキッチンへ行くと、テーブルにつくよう促され、座ってご飯を待った。





そして二人で食事をした。





思い切って聞いてみよ。





「先生?





医学部って、どうして?






私は、人の命なんて重すぎて、お医者さんなんて、、、」






「嫌か?





お前には素質がある。






それに、気持ちも分かるだろ?」






うーん。素質って、何を見て言うんだろう?






「患者さんの気持ちは十分わかりました。





でも、責任のある仕事ですし、私にできるのか。」






「できるかできないかは、やってみてから判断したらいい。」






そんな、大学には相当なお金がかかるのに。




医学部となれば、普通の学部より相当かかるし。





なんて、考えていると、食事をしている手が止まっていた。






「お前が読んでは本はな、俺が親父から小学生のころにもらったんだ。






俺だって、医者なんて、絶対無理だと思ってた。






だけど、親父に医学部を進められて。





責任なんて考えずに医者になったら、意外と面白くて。





勉強してただけなのに、研修終えたら勉強したことを生かして治療する。





確かに治る人ばかりじゃないし、いくらだって目の前で亡くなる命も見た。





その度にもっと勉強しなきゃって思わされる。




もちろん勉強ばかりじゃない。人と人とのコミュニケーションだって必要だからな。





最初はなんで、俺が医者なんだって思ったけど、今じゃ医学部に入れてもらえて感謝してる。」





と淡々と語る先生。






思わず、





「私も、頑張って、、、






みようかな。」






と口にしていた。





 
先生は顔が明るくなっていた。




「そうか。





じゃあ、明日からまた勉強だな。






今日は、風呂に入って、ゆっくり休め。




明日学校に行けるように、今日はいいものを持って帰ってきた。」






ん?






「なんですか?」






「後でな。」  





といい、ご飯を食べた。












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