青蒼の夜半に、闇色の鳥を
「――ウルジャス様」

 少しばかりきつく、ラザーはウルジャスの名を呼ぶ。

 そっと、右手で右目を隠す長い髪をかきあげた。

 そこにあったのは醜い痣。赤黒く斑になった肌に、同じく変色して潰れた瞼。

 瞼の下の眸まで腐っていることは、ウルジャスとて知っていた。
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