青蒼の夜半に、闇色の鳥を
 出会いは、偶然。

 砂嵐に道を失いシェイスが避難したのが、その聖堂。

 エリファから程近いその場所は、政務から逃げたジャスパの隠れ家でもあったらしい。

 砂だらけの小汚い珍客にジャスパは眉を潜め、次の瞬間、珍しい渡来の品を眺める目で笑った。

 それが、始まり。

 その後、途絶えがちになりながらも、廃墟の聖堂を場として蛮族の長と城市の王の奇妙な交流は続いていた。
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