相棒の世界
『ーーー分かった』
俺は肩から手を離した。
『これは甘いよ。おそらく蜜がたっぷりのものすごく甘いリンゴだ。だがーーー』
口元が緩んだ。
以前も全く同じやりとりをしたような気がしたからだ。
『これはーーー青リンゴだ、鷹目』
『ふっ』
鷹目は嬉しそうに笑った。
『正解だ兎ちゃん!よく分かったね!!』
『ったく…毎回毎回リンゴを選ばせたのはどこのどいつだ?』
『ははっ、どこのどいつだろうね』
鷹目はリンゴを引っ込めると、その場にスッと立ち上がった。
『いいよ兎ちゃん、振り向いても』
『っ…』
俺はゆっくりと立ち上がると、恐る恐る鷹目の方を向いた。
バク、バク、バク、バク
鼓動が速まっていた。
鷹目の顔を見るのはーーー
はじめてだったんだ。
『あっ……』
振り向いた先にはーーー
色白の細い1人の男が立っていた。
少し癖のついた金髪の髪に、悪戯っぽい笑みを浮かべた口元。
目はぱっちりと大きく、その中にあるビー玉のようなエメラルドグリーンの瞳はキラキラと輝いていた。