俺様社長に振り回されるのも悪くない
社長の顔がよく見えない
暗やみってだけじゃない
涙が……止まらない
恐怖だった震えも止まっていた
「連絡して来いって言ったのに、夏希は全然連絡くれねぇし、俺は必要じゃねぇのかと思った」
口を押さえられていた手が
ゆっくり外された
『はっ……苦し…い』
「ごめん、ごめん……」
『馬鹿っ!本当に怖かったんだから!』
そう言って社長の腕を叩く
「やり過ぎた……ごめん」
『謝って済むことじゃない…』
「ごめん……悪かった」
そんなことで怒ってるんじゃない。
怖かったのは確かだけど……
『もう……知らない…』
涙でぐちゃぐちゃな顔を手で覆う