魔法使いの一日

二.現われつつ刺客



ソラの意味不明な忠告(?)を聞いてから3日が経った。


気を付けろとは言われたけど、別に今の今まで何も起こらなかった。何よソラの奴……まったくデタラメばっかり言ってさ。


でもあえて何かが起こったって言ったら、今日の放課後、体育館倉庫に来てくれとアルベルト君に呼び出されたくらいだ。


それを知ったクラスの女子は「告白されるんじゃない!!?」と、これまた意味不明なことを言いながらキャーキャー言ってるし、雪に話したら「なんか気に障ることでもしたんじゃないの?」何て言われるし。


何で皆そんなことしか考えられないのかな。きっと人に話せない重要なことだからそんな所に呼び出したいんだよ。


……あれ? でもそうだとしたら、何で私なんかに話すんだ?


暫く考えてみたけど全然分からず、とりあえず行けば分かることかと言うことで、放課後になるまで時間が過ぎるのを待っていた。








とまあ何だかんだで放課後になったので、雪には先に帰ってもらい体育館倉庫に向かった。


中に入ってみると(何故か閉まってるはずの鍵は開いていた)、体育館倉庫にしては無駄に広い空間に、アルベルト君は居なかった。まだ来てないのかな、自分から呼び出しておいて。







< 51 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop