甘いペットは男と化す
 
「いいなー、朱里先輩!
 今度紹介してくださいよ!!」

「え、いや、無理だってっ……。
 ほんとたいした知り合いじゃないしっ……。
 もう今は……連絡すら取れないよ」


そうだ……。
思えばあたしは、ケイが今、どこで何をしているかもしれない。

唯一分かっているのは、そのビレッジレインで働いているということ。


「なぁんだ、残念……。
 でもそれ以外でも、いい人がいたら紹介してくださいね」

「はいはい」


まだまだ2年目の彼女は、考え方も女子としての行動力も若い。

いい人がいたら、こっちが紹介してもらいたいくらいだわ……なんて思いながら、再び業務にふけった。






神様は意地悪なもので
人がせっかくケイとはもう関わりたくないと思っているのに、それを許さない。


「商談決まった!今度懇親会をしよう!」


矢代さんとケイを含む取引は、うまいこと商談を成立させ、懇親会という意味での飲み会が決定。

あたしは全くの部外者のはずなのに……


「女子が必要だな。北島、一緒に来い」
「え?」


矢代さんの上司にあたる、田辺さんから、まさかの指名で懇親会に参加することになってしまった。
 
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