甘いペットは男と化す
「お風呂あがったー」
「ん」
パソコンに向かっていると、ほくほくと湯気を立たせたケイがお風呂から出てきたみたいで、まだ髪もぽたぽたと滴がこぼれるほどに濡れている。
「こら。ちゃんと髪の毛乾かしてこないとダメじゃん」
「だって暑いし」
「風邪ひくでしょ。拭いてあげるからこっち来て」
「はーい」
タオルを持って、嬉しそうにこっちに駆けよってくる。
そんなケイからタオルを受け取ると、背中を向かせて頭をわしゃわしゃと拭いた。
「アカリにこうやってもらうの、好きかも」
「……それは、迷惑な話ね」
「明日もやって」
「ダメ。明日からは自分でやりなさい」
「ケチー」
頬をぷくっと膨らませて、顔を少しだけこっちに向かせる。
そのほっぺた、思いきり突いてやりたい。
「スウェット、ピッタリでよかったね」
「うん」
ケイが着ているスウェットは、あたしのスペア。
もともと、スウェットなどはだぼっと着たいために、ツーサイズくらい大きいものを着ている。
それをケイに着させたら、レディースものではあるけど、ピッタリだった。