婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

マンションに着くと、圭司はまだ帰っていないようだった。

私は買ってきた妊娠検査薬を袋から取り出した。
 
ドキドキしながら説明書に目を通す。
線が出たら、できてるってことか…。

私はトイレの中で反応が出るのを待った。
そろそろかな。
私は大きく深呼吸してからそっと目を開けた。

うそ…。
赤ちゃん…できてた。

検査薬には、くっきりと黒い線が出ていた。

じわじわと涙がこみ上げできた。
私 ママになるんだ…。

圭司はパパか…。
そう思った瞬間、圭司の言葉が頭に浮かんだ。

『今は、いらないかな。』

『俺達には、まだ早いよ…。』

さっきまでの幸せな気持は、一気に不安へと変わっていた…。

圭司はいったいどんな反応をするのだろう。
もし 堕ろせって言われたら…。

私はリビングのソファーにかけながら、しばらく考え込んでいた…。

圭司と結婚したばかりの頃は、特に子供の事を話し合うこともなく、暗黙の了解のように避妊をしていた。

私が学生だったということもあったけれど。

私が就職してからは、深夜遅く帰宅する圭司を待たず先に寝てしまうことが多かったから、そういう行為自体あまりできなくなっていた。

いつだったか 話の流れで一度だけ子供のことを話した事があった。

赤ちゃんが欲しいかと聞かれた私は迷わず首を横に振った。
入社して間もなかった私は、家事さえろくに出来ていなかったから、赤ちゃんのことなんて、
少しも頭になかった。


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