婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
「なつ!!」
すぐに圭司が追いかけてきた。
私は捕まらないように、マンションの廊下を必死で走った。
圭司はきっと、赤ちゃんを堕ろしてくれって言うつもりだ。
そんなこと圭司の口から聞きたくない…。
私は頭がまっ白になり、ここが最上階だということも忘れて階段に足をかけた。
その瞬間、ズルッと足が滑った。
「キャ!」
バランスを崩した私の体を、後ろから支えたのは圭司だった。
「なつ! 大丈夫か!」
そう言って、私を後ろから抱きしめた。
「なつ お腹に赤ちゃんがいるんだろ… 頼むからこんな無茶しないでくれ…。」
「なんで…? 圭司は、私が階段から落ちてお腹の赤ちゃんに何かあった方が好都合なんじゃないの?」
私の目から涙がぽろぽろと落ちてきた。
「えっ?」
「私 堕ろすなんてやだ!! 赤ちゃん産みたいよ…!」
そう叫んだ私の体ごと、圭司は自分の方に向けて私の顔を覗き込むように見た。
「なつ… たぶん 誤解してる。俺もだったみたいだけど…。」
「えっ…。」
私は圭司の言葉に首を傾げた。
「なつは俺が堕ろせって言うと思ったんだろ?
」
私はコクリと頷いた。
「バカだな そんなこと俺が言うわけないだろ… 俺はずっと欲しかったんだから… 俺達の赤ちゃん」