婚約者はホスト!?②~愛が試される時~

揺れる気持ち


翌朝、私は企画書をさっそく室長に提出した。
昨日 家についた途端にイメージが沸いてきて夜中の3時までかかって仕上げたのだ。

必死にパソコンに向かう私を心配して、圭司は何度も様子を見に来ていた。
今朝は、心なしか圭司の方が疲れきった顔をしていた気がする…。

「へー なつ 頑張ったじゃない! ガーデンウエディングねー 確かにうちのホテル、ちょうどいい芝生の中庭あるもんね! 木もあるから森の中での挙式って感じ出せるよ…。」

食堂でランチを食べながら、葵が興奮気味に声を上げた。

「なに なに…? ガーデンウエディングがどうしたの…?」

ちょうど、松井くんとやってきた田辺くんが葵の隣にトレーを置きながら聞いてきた。

「えっ…? あ なつがね今度のゴールデンウイークの模擬挙式の企画 ガーデンウエディングで出したんだって…。」

「ヘー いいじゃん! なあ 健人…!」

「まあ それ晴れの日限定だけどな…。」

松井くんの一言で、一気に皆のテンションも盛り下がった…。

そう 私の企画は天気に左右されてしまう。
それでも 自然の中での挙式にこだわって、一か八かこの企画で出してみた。
あのサンカトレア教会のように自然の光を浴びながらの式を取り入れたかったから…。
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