婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
「だめもとで出したからいいの…。他にはブーケトスの時に、受け取ったカップルには当日の挙式でブーケをプレゼントとかね…。」
「うん いいね…! なんか なつ すごくいい顔してる! 」
「そうかな…。」
私は葵の言葉に照れながら、食べかけのハンバーグをほうばった。
松井くんは、そんな私の顔を何も言わずじっと見ていた…。
「あっ 思い出した! なつ 俺達 室長に食べたらすぐ会議室来るように言われてたんだった…。」
突然 松井くんが言い出した。
「えっ! ほんと…? もう 早く言ってよ…!」
私は急いでランチを済ませ、松井くんと一緒に会議室へと向かった。
会議室へ入ると中には誰もいなかった。
「あれ 室長まだみたいだね…。」
そう言って振り向いた瞬間、松井くんが私を壁に追いやって手をついた。
なにこれ…?
私 松井くんに壁ドンされてる…。
圭司があんなこと言うから、変に意識してしまう…。
「なあ お前さ、よく そんな平然としてられるよな? 」
「何のこと…?」
松井くんからの予想外の言葉に首を傾げた。
「何のことじゃねーよ…昨日のあの女だよ! いくら 高校の同級生だからっておかしいだろ…お前の旦那に腕組んでたじゃねーかよ!」
私は、松井くんの顔を見た。
いつになく、真剣な表情で怒っている。