婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
翌朝、圭司は私にキスをすることなく家を出て行った。
私は圭司を傷つけてしまったのだろうか…。
どうして 私はこんなにも圭司を受け入れられなくなってしまったのだろう…。
芹香さんの身代わりでもいいと思っているのに、体が悲鳴を上げるように拒絶する。
本当の私だけを愛して欲しいというように…。
◇◇◇
私はブライダル室のドアの前に立って、大きく深呼吸した。
よし 今日はガーデンウエディング本番だ。
気持ちを切り替えて頑張らないと…。
「おはようございます!」
私は勢いよくドアを開けた。
私の声に、一斉に皆が顔を上げた…。
「瀬崎さん 大変なの…。今日の新郎新婦役のモデルさん どうやら 日程を間違えて聞いてたらしくて今日は無理だって言うのよ…。」
「えっ! そんな…。」
紺野さんの言葉に血の気が引いていく。
今日のモデルさんに依頼の連絡をしたのは私だ。
確かに英語でのやり取りだったけれど、ちゃんと今日の日程を伝えたはず…。
動揺する私のそばに、女の先輩がやってきた。
「瀬崎さん あなたが間違えて伝えたんでしょ! どう責任取るつもり…?」
「すみません! でも 私ちゃんと今日って伝えました!」
「でも 向こうに伝わってなかったんだからあなたのせいじゃない! 企画書が通ったからって浮かれてるからこういう事になるのよ!」
先輩のどなり声に、ブライダル室はシーンと静まり返った。
「じゃあ 俺と瀬崎でやりますよ。」
沈黙を破るように、松井くんが声を上げた。