婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
圭司は私達の前まで来ると足を止めた。
「わざわざ 呼び出して悪かったね…松井くん。…なつ 悪いけどちょっと松井くんと話しさせて…。」
どこか冷たさを含んだ圭司の声に私は黙って頷いた。
「いいえ。それで 話ってなんてすか…?」
松井くんも、抑揚のない声で答えた。
「ああ 松井くんにちょっと聞きたいことがあるんだけど…。」
「はい…。何でしょう?」
ドキドキしながら見守る私をよそに、二人の会話が続いていく。
「今日のガーデンウエディングのことなんだけどさ、モデルの二人が来れなくなって代役引き受けてくれたらしいね…。なつのこと助けてくれて感謝はしてるんだけど…」
「はい…。」
「どうしてあの時、わざわざ口にキスしたのか教えてもらえる? ふりだけって聞いてたんだけど…。」
「ああ そのことですか…あれは見せつけたんですよ…あなたにね。気づきませんでした…? 」
その瞬間、圭司の目が鋭くなった。
「ふーん おまえ いい度胸してんね。旦那の前で堂々と略奪宣言か…なつの同僚だと思って色々目を瞑ってやってたけど…そろそろ いい加減にしとけよ…?」
完全にキレた圭司が、松井くの方に足を踏み出した。