婚約者はホスト!?②~愛が試される時~
「松井くん…。」
確かに松井くんの言う通り、もう圭司のそばにいるのは限界だった。
結局 私は身代わりでいるなんて耐えられないんだ…。
私は、顔を上げて松井くんを見た。
「圭司を試すって どうやって…?」
そう言うと、松井くんは声を潜めながらこう言った。
「いいか なつ…。お前の旦那は俺がなつのこと好きだと思ってんだろ? だったら それを利用しよう。 俺がなつのこと本気で奪おうとしてるようにみせるから、お前も俺に心変わりしたように演技しろ…。」
「そんなことしたら、圭司とダメになっちゃうじゃない!」
私は松井くんの作戦に首を横に振った。
「なつ…。あの女と勝負するんだよ。もし お前の旦那が義理でお前のそばにいるんなら、遠慮なくあの女のとこに行くと思う。でもお前のこと身代わりじゃなく、ちゃんと愛してるなら、なつのこと奪い返しにくるはずだろ?」
「でも…やっぱり そんなことできないよ。」
「今のままじゃ お前いつか壊れるよ… もう現実から逃げんなよ…。」
もう 何も言い返せなかった。
このままではいけないことは、私が一番よく分かっていたから。私は黙って頷いた。
「お前の旦那来たぞ… いいか 俺にちゃんと合わせろよ!」
松井くんは小さな声で言うと、すっと立ち上がった。
圭司は公園の駐車場から車を降りて、こちらに向かって歩き出していた。