穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
加奈子から、プロポーズを受け早々に入籍することを嬉しそうに報告を受けたのはあの夜から数日後のランチの時間だった。

前に行った商店街のパスタ屋。

「おめでとう」

ランチじゃなかったらワインで乾杯したかったな。

「ありがとう」

加奈子はとても幸せそうだった。

運ばれてきたパスタランチを食べはじめる。

「慎吾にね、『咲希ちゃんにはきちんと報告してね』って言われたの。あの日、慎吾に何か言ったの?」

「何も言ってないよ。加奈子を迎えに来てもらっただけ。でも久しぶりに慎吾君に会ったな」

「そうだよね。隼人君と咲希が別れてから、会うの躊躇ってた。『俺と会うと隼人を思い出すだろうから』って・・・」

「そっか、慎吾君にお礼伝えておいて。それと加奈子も、ありがとうね。"恋をしない"って私を見守ってくれて」

慎吾君は隼人の友達で加奈子に紹介したのは隼人と私だった。

「何よ今更。ねぇそんなことより、あの夜、早川さんに迎えにき来てもらったんでしょう?」

「来てもらったよ。まだ会社にいるからって」

「慎吾が言ってた。『咲希ちゃんと久しぶりとかって挨拶程度の話してたら、駅の方から歩いてくる人が俺を睨んでるみたいだったって。車を発進させたらすぐに咲希ちゃんに話かけてたから、多分彼氏だろうね。あれは完全に嫉妬だね』って言ってたけど、そうなの?」

えっ!?嫉妬?

「嫉妬なんて、しないでしょう。だって、加奈子の彼氏ってわかってるんだし・・・」

「わかってないわね。自分の知らない男と話してるだけでダメなんじゃないの?あの夜、激しくなかった?」

と、面白がっている加奈子。

「もう、バカなこと言わないで」

嫉妬?

そう言えば、すぐに腰に手を回して軽いキスをした。

嫉妬?

嫉妬してたとしたら、私が言ったことってダメだったんじゃない?

あの夜・・・



「冗談だよ」

と、孝徳は言ったけど、荷物を持って孝徳の家に着くとリビングには行かず、すぐに部屋に私を連れていく。

「今度が今日でもいい?」

と、孝徳は私を抱きしめてそう言った。

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