穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
突然帰るといった私を気にしたのか、私が実家に帰って暫くするとお兄ちゃんが帰ってきた。

私が短大に入るまで住んでいた家を売却し、マンションを購入した。

母が父に着いて海外に行くことを決めた時だ。

このマンションは特に思い入れもない実家だった。

「どうしたんだよ。突然」

玄関から急いでリビングに入ってくるとお兄ちゃんはそう言った。

「おかえり、早かったね」

私はきっと割とのん気にそう言ったと思う。

「早かったね、じゃない。なんかあったのかって心配して早退してきた」

お兄ちゃん・・・

お兄ちゃんはとても優しい人だ。

私のしたことが気に入らないけど、とても優しい人。

「久しぶりにお兄ちゃんの顔見たくなったの」

久しぶりに見るお兄ちゃん。

うわぁ~久しぶりって感じだ。

「なんだよ。それ・・・泣きはらした目をしてる。どうした?」

気づくんだ・・・

「なんでもないの。今日一日有休取ったから・・・」

「聞いてほしくなったら、言え。ご飯は?」

「食べてない」

「食べてないっていつから?」

「そう言えば、昨日の晩御飯から食べてない」

そうだ。食べてなかった。

「お腹すいてないのか?」

「すいた。久しぶりにお兄ちゃんのご飯食べたい」

母が父の元へ行ってから、よくお兄ちゃんがご飯を作ってくれた。

「調子良すぎ。食べてなかったんなら雑炊でも食べるか?うどんとかもあるけど・・・」

「お兄ちゃんのたまご雑炊が食べたい」

私は久しぶりにお兄ちゃんに甘えた。


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