穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
お兄ちゃんは私を心配してかずっとリビングにいた。

たまご雑炊を作ってくれた後、食べている私を見ていた。

「ご馳走様でした」

と、手を合わせた時に、雑炊はあまり食べれなかった。

残したことには何も触れずにいてくれた。

でもリビングにいた。

「今日は金曜日の夜だから、どこか出掛けないの?」

独身のお兄ちゃんにとって、金曜日の夜は多分楽しいはず。

「特に予定ないから」

「そうなの?」

お兄ちゃんに聞きたいことは沢山あるけど、何か聞くと私のことを聞かれるのはわかっているから何も聞かなかった。

何も言わず、そばにいてくれた。


ずっと考える。

考えることは孝徳のことと彼女のこと。

どうして、孝徳は私に優しかったんだろう?

彼女がいたのに、どうして私に優しかったんだろう?

恋をしないって言った私に恋をさせたかったのだろうか?

私に言った言葉は全て嘘だったんだろうか?

優しく抱きしめて、キスしてくれて、満ち足りた夜をくれたのはどういうつもりだったんだろう?

もうわからない。

わからないから・・・考えないことにしよう。

でも考える。

考えずにいられない。

どういうつもりだったんだろう?

お兄ちゃんがいたから、泣かないようにしていた。
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