穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
波乱・・・その後・・・
「俺も話しを聞いてないんだ。だから咲希が話しをしないとわからないから・・・気長に待ってね。あっでもひとつだけ聞いたのは、他に女の人がいるって言ってる。実際どうなの?」

お兄ちゃんが前置きをし、孝徳に訊ねた。

孝徳は顔を上げた。

「いません。咲希だけです」

「断言出来る?やましいところは全くない?」

「ないです」

「そう。それなら勘違いなんだろうね・・・」

お兄ちゃんはそう言うとお茶を一口飲んだ。

私が話し出すのを二人は待ってる。

わかってるけど、話し出すことが出来ない。

「じゃ少し話を聞いてもいい?」

と、私が話し出さないことをどう思ったのかわからないけど、孝徳にそう聞いた。

「はい」

孝徳は返事をする。

「咲希がここに来たのが金曜日。君は咲希と連絡が取れなくなってどうした?」

えっ!?

そんな話を聞くの?

「朝、いつも一緒に通勤していて、咲希の住んでるマンションの前で待ち合わせをしているのですが、金曜日はいなくて、インターホンを鳴らしたけど応答がなく。以前に一人で歩きたい時は時間をずらしてって話をしたから、今日はそうなのかと思って、そのまま会社に行きました。着いたら体調不良で休みって聞いて、連絡しようとしたらちょうど上司に捉まってしまって、連絡出来ないままで解放された時に、咲希から連絡があって、土曜日に予定していたことをキャンセルしたいと、それですぐに電話しました。連絡もした。でも電話に出てもらえず、返事も来ず・・・しばらくしたら電源が入っていない、繋がらない状態になっていました」

「そうなんだ・・・心配したよね?」
< 148 / 181 >

この作品をシェア

pagetop