穏やかと癒し・・・ときどき、あい・・・
――はい、早川です。

「緒方です。今少しお時間ありますか?社長と専務が第一応接にいらっしゃるのですが・・・」

――なんで?わかった。すぐ行く。

そう言うと電話は切られ、私も受話器を置いた。

「すぐにお見えになると思います。では、私はここで」

と、お辞儀をしてドアノブに手を掛けようとした時、

「咲希ちゃんもここにいるんだよ」

と、専務ではなく、社長が言った。

「あの・・・」

その時、乱暴にノックされ孝徳が入ってきた。

「何考えてるんだよ」

「おっ、怒ってるね」

と、こうだいさんが楽しそうに言った。

「今から時間ある?」

と、社長が孝徳に訊ねた。

「明日の会議の資料作りで残業中です」

「そうなんだ。後どのくらい?」

「1時間の予定です」

「じゃ1時間後。咲希ちゃんも時間ある?」

「社長すみません。緒方さんは・・・」

「いやだなぁ~社長なんて、今はおじさんだよ。ご飯行こう」

「あ、あのー」

私は断ろうとする。

「わかりました。では1時間後にいつもの所でよろしいですか?」

私は断ることも出来ず、孝徳が返事をした。

今日は孝徳とご飯を食べに行く予定にしていたので、私の予定はわかってる。

「さすが話がわかるね。じゃまた後で。あっ咲希ちゃん、コーヒーごちそうさま」

そう言うと、社長と専務は応接を後にした。
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