イケメン侯爵様とお試し結婚!?
部屋には、煌びやかな装飾がされた置物などは一切置かれていません。
その代わり部屋の隅には、無造作に置かれた窓から外へ下りる為のロープがあり、そして畑仕事で着ている汚れた服が見える場所に掛かっていたり。
アマルダらしい部屋、と言えばよいのでしょうか。
その部屋を見て、ヴァン様は少し笑っていました。

「思った通りの部屋だね。この服も思い出すなぁ。私がこの屋敷に来た時に着ていた服だね」
「あまりジロジロ見ないで下さい。もう、前もって連絡してくれたなら片付けたのに」
「いいんだよ。ありのままのアマルダを見たいのだから。・・・そこにあるのは窓から下りる為のロープかな?私の屋敷では危ないからやってはダメだよ?」
「もうやりません!・・・多分」
「それは心配。もう離さないようにしないと」

そう言うとヴァン様は自分の身体にアマルダを引き寄せました。
ヴァン様の息遣いが耳元で感じられて、少しこそばゆくて。
アマルダの鼓動の早さがヴァン様に伝わりそう。

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