イケメン侯爵様とお試し結婚!?

一方、伯爵様に呼ばれたラフィアは、仕事を終わらせ伯爵様の部屋の扉の前に立っています。
扉をノックする勇気が出ずかれこれ5分程、その場に立ち尽くしていました。

手が震えて叩く事ができない。もし、辞めてくれなんて言われたらどうしよう・・・。
でも、このままでいるわけにもいかないし・・・。

ラフィアは目を閉じ深呼吸をして呼吸を整えると、意を決し扉を叩きました。

「伯爵様、遅くなりました」
「おお、待っていたぞ。入りなさい」

扉の向こうから伯爵様の声が聞こえ、ラフィアは部屋の中に入ります。
部屋の中では、伯爵様は椅子に座って暗い外を眺めていました。

「呼びつけて悪かった。その椅子に腰掛けて、楽にしなさい」
「・・・いえ、旦那様の前ではそんな・・・。それよりもお話と言うのは?」

ラフィアは伯爵様の顔を見ることが出来ず、少し俯きながら話しています。
心臓はうるさいくらい激しく鳴り、呼吸も整えたはずなのに荒くなっていて・・・。

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